上部内視鏡検査(胃カメラ)について
上部消化管内視鏡検査と呼ばれている検査で、食道、胃、十二指腸までをカメラで検査します。 また、内視鏡スコープが通過する咽頭・喉頭・声帯といった喉の観察も可能です。 先端に明るい光源とCCDカメラが搭載されている内視鏡スコープは、口から挿入する経口用と鼻から挿入する経鼻用)の2種類を導入しており、体質やお好みに合わせてお選びいただけます。
検査時間
当院の胃カメラは予約制 毎日8:30と13:00に実施しています。
検査の前に感染症の血液検査と検査についての注意事項をご説明いたします。
基本的に予約制ですが、緊急を要する場合は、条件が整えばその日に行うこともあります。
検査の準備、検査、検査後の説明を合わせておおよそ30分程度です。
経鼻内視鏡
経鼻内視鏡(極細経ファイバーによる経鼻内視鏡)
当院では最新の細経内視鏡を使った苦しくない、らくちんな鼻から入れる経鼻胃カメラをお勧めしております。 ファイバーが鼻からはいるため、舌の根本にファイバーがあたらず、”オエッ”と来る反射が無く、検査中も画像を見ながら会話が出来ます。胃カメラは苦しい検査だという固定概念を覆す検査法です。
なぜ苦しくないの?
内視鏡検査と聞くと苦しくてイヤという方も少なくないと思います。 口からの内視鏡検査を受けられたことのある方なら良く分かると思いますが、検査の最中に「オエッ」という吐き気を催すことがあります。 これは、舌の付け根の舌根という部分に内視鏡がふれることが原因です(図1a)。 これは異物などを吐き出そうという反応であり、検査中にこれがおきると非常に気分の悪いものです。
この問題を解決したのが経鼻内視鏡です(図1b)。 通常の内視鏡は直径10mm程度のファイバーを口から飲み込みますが、経鼻内視鏡は5.9mmと非常に細いので鼻から挿入することが可能です。
この極細経ファイバーが鼻腔を通って食道に入るため、舌根にふれることがなく咽頭反射はほとんどありません。 苦しくなる咽頭反射がないため楽に胃カメラ検査が受けられます。 口がふさがっていないので検査中医師と話が出来るので安心です。
内視鏡(上)と比較し、はるかに細い経鼻用内視鏡で、楽に検査を受けていただけます。 もちろん従来の口からの検査をご希望の方も、細いファイバーで行いますから違和感は最小限にとどまります。
当院の特徴
苦痛の少ない経鼻内視鏡
口からスコープを挿入する上部内視鏡検査では、触れると反射的に強い嘔吐感が起こる舌の根元にスコープが当たり続けるためとてもつらい検査でした。現在は極細の高精細な内視鏡スコープが登場し、鼻から挿入する検査が可能になったため、舌の根元に一切触れずに検査を行うことができるようになっています。鼻からの検査であれば最小限の局所麻酔だけで楽に内視鏡検査を受けることができます。
日本消化器外科学会指導医による検査
当院院長は日本消化器外科学会認定医・専門医・指導医の資格を有しております。開業する以前は大学病院で消化器を専門に数多くの治療を行ってきました。これまでに培ってきた経験と技術をもとに、患者様が安心して苦痛なく検査を受けられるように心がけております。
上部内視鏡検査をお勧めしたい方
胃がんはがんの中でも罹患数や死亡数がまだまだ多いのですが、早期に発見できれば完治可能な病気です。ただし、早期の胃がんには自覚症状がほとんどなく、症状のない段階で受ける内視鏡検査以外では発見することが困難です。内視鏡検査は、疑わしい部分の組織を採取できるため、早期がんだけでなくポリープや潰瘍など幅広い疾患の正確な診断や適切な治療に不可欠です。また、ピロリ菌感染の有無も調べられるため、胃がんリスクを確かめて除菌治療につなげることもできます。 胃がんは40歳を超えた頃からリスクが上昇し始めると言われております。特に、下記のような症状が当てはまる場合には年齢に関係なく内視鏡検査を受けるようお勧めしています。
- 胸焼け
- ゲップが出やすい
- 空腹時の胃もたれ
- 胃が痛む
- 喉の違和感、食事がつかえる
- ピロリ菌に感染している
- 黒い便が出る(黒色便)
- 40歳以上で一度も胃内視鏡検査を受けたことがない
- お酒をよく飲む
- タバコを吸う
- 辛い、しょっぱい食べ物が好き
- 親族に胃がん患者がいる
- 家族がピロリ菌に感染している
上部内視鏡検査でわかる病気
- 胃がん
- 食道がん
- 咽頭がん
- 十二指腸がん
- 悪性リンパ腫などの悪性腫瘍
- 逆流性食道炎
- 急性胃炎
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍
- 胃ポリープ
- 胃アニサキス
- 十二指腸ポリープ
検査の流れ
Step1検査準備
検査をご希望の方は、まず外来にお越し下さい。 来院されましたら、事前の血液検査(感染症検査)を行い、検査日の予約を取ります。 感染症検査は院内感染防止、皆様の安全のために受けていただいております。 皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。 検査日前日の夕食は午後9時までに軽く済ませ、それ以降は禁食です。
Step2検査当日
検査当日は、朝起きてから飲食はしないでください。朝お薬を服用される方は、検査後にお飲みいただきます。
事前に渡された問診票と同意書を持参のうえ、検査予定時刻の10分前にご来院ください。
Step3検査後
- のどに麻酔の薬を使用していますので、検査後の飲食は検査終了から30分以上たってからにしてください。始めにうがいをして、むせないことを確認してください。むせこみがなければ、食事をして構いません。
- 病理検査をしたときは、1〜2日は消化のよい、刺激の少ないものを食べるようにしてください。
Step4結果報告
検査結果は、検査後画像を見ながら説明いたします。
病変組織を取り病理検査を行った場合は、1週間後に結果が出ますので、再診時に報告いたします。
検査費用
費用は内視鏡の所見(ポリープ、潰瘍、腫瘍の有無)、処置の有無やその病理検査の有無により異なります。
内容 | 料金 |
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食道・胃内視鏡 | 6,000円〜12,000円 (健康保険適用(3割負担)の場合)) |